2011年10月31日月曜日

Galaxyを使ってみて(7) ・・・スマートフォンにパソコンは不可欠?


スマートフォンでは文書の作成などが不可能

スマートフォンさえ持っていれば、ウェブの閲覧、メールの送受信など、従来パソコンで行っていたことがかなりできる。では、今後パソコンは不要になるのだろうか? あるいは、不要にならないまでも、その需要は大幅に減るのだろうか?

スマートフォンでは、複雑な文書やファイルの作成ができない。名簿、財産目録、入出金記録などをパソコンで作成している人は多いが、これらをスマートフォンで行うのは無理だ。写真やビデオ映像をパソコンに保管し、必要に応じてこれらを編集したり、印刷したりしている人も多いが、これもスマートフォンでは代替えができない。

作成したこれらのデータの一部をスマートフォンにもコピーしておき、外出先で、自分で見たり他人に見せたりしている人は多い。しかし、元のデータの作成、編集、保管にはパソコンが必要だ。

スマートフォンは画面が小さく、キーボードもないので、これは当たり前の話だ。しかし、スマートフォンが得意とする分野でも、パソコンの助けが不可欠なものがあるようだ。以下、小生の体験から3件ご紹介しよう。

ウェブ情報の検索に必要

スマートフォンやそのソフトには、機能や操作法の詳細を記述したマニュアルがない。従って、ウェブで調べることになる。小生の場合、バッファローの無線LANルーターのAOSSというセキュリティ・システムの子機側のソフトの入手方法、iSyncrというiTunesの楽曲をスマートフォンにコピーするソフトの使用方法、マルチアカウントをサポートしているメール・クライアントなどの情報が必要になり、ウェブで検索して調べた。

簡単なレストランの情報などはスマートフォンの小さい画面でも読めるが、これらの技術情報は量も多く、内容が複雑で、とてもスマートフォンで読む気にはなれない。スマートフォンを使いこなすためにはパソコンの助けが不可欠だと感じた。

大量なデータの入力に必要

スマートフォンの画面のキーボードは小さく、操作性には限界がある。少量のデータの入力には使えるが、アドレス帳や電話帳、スケジュール表などに大量にデータを入力するときは、やはりパソコンのキーボードで入力したい。

大量なデータはパソコンで入力し、アドレス帳/電話帳、スケジュール表などは、自宅や職場のパソコンやスマートフォンで共用する方が便利だ。

バックアップに必要

スマートフォンは年中持ち歩くので、パソコンより故障し易く、紛失の恐れも大きい。また、スマートフォンのファイルは単純な操作で消せるため、操作ミスによるデータ喪失の可能性も非常に高い。

そのため、スマートフォンだけに重要なデータを置いておくことは危険極まりない。パソコンなどにバックアップを取っておくことが不可欠だ。ネットワーク上のサーバーにバックアップを取っておくのも一つの方法だが、バックアップ・ファイルも完全に自分の管理下に置きたければ、パソコンの併用が欠かせない。

パソコンは減らない

上記のような理由で、スマートフォンが出現したからといって、パソコンの台数が減ることはなさそうだ。スマートフォンが急速に普及する過程では、一時的にスマートフォンの出荷台数がパソコンの出荷台数を超えることはあるだろうが、スマートフォンの稼働台数がパソコンの稼働台数を超えることはないだろう。

もっともこれはあくまで現在のレベルのスマートフォンの話だ。将来、スマートフォンの完成度が格段に向上し、スマートフォン用に制作したウェブの画面が全面的に広まり、音声入力の進歩でキーボードの使用頻度が大幅に減り、簡便なバックアップ・サービスが普及すれば、状況が変わる可能性もある。

2011年10月28日金曜日

「ポスト「京」の課題・・・次期スーパーコンピュータ」のご紹介


オーム社の「OHM2011年月号に掲載された上記記事を小生が運営するウェブサイトに再録しました。
[概要]  最近のスーパーコンピュータの性能は10年で1,000倍になっている。そのため、一時期に世界一になるだけでなく、トップクラスの性能のスーパーコンピュータを持ち続けることが非常に重要である。
また、1機種単独でなく、アプリケーション・プログラムが共用できるエコシステムを形成していることが重要だ。―――全文を読む